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NPO法人関西演芸推進協議会  
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当協議会会員様による「リレーエッセイ」のコーナーです。

随時、更新してまいりますので、お楽しみに…。

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第2回 (2008.9.26)

大阪府教育委員会
こころの再生グループ
島正子さん

〜ライブのすすめ〜

 暑さ寒さも彼岸までというが、初秋の季節、朝夕はずいぶん過ごしやすくなった。今年の夏は、ひときわ蒸し暑かったので、このさわやかな心地良さがとてもうれしい。また商店街の店先には、まるまる太った秋刀魚や艶々の栗、きのこがお目見えして、恵みの季節は、食欲のほうでもわくわくと心躍る気持ちになってくる。
 さて秋は、文化芸術の季節でもある。我が家の話で恐縮であるが、私の両親は、昭和一桁生まれで、子ども時代に大きな戦争があり、娯楽はもとより、毎日の食べ物にも困った世代である。それにも関わらず、テレビや漫画に囲まれて育った私などよりはるかに、芸能・文化に通じている。
彼らにとって、文楽、歌舞伎、大相撲春場所など数多の上方文化は、学校の勉強のように努力して身につけたものでなく、極々自然に慣れ親しんだ日常生活の一部となっている。よく落語にも、丁稚どんが、番頭さんの目を盗んで歌舞伎を観に行き、ひいきの成駒屋のせりふをうっかり諳んじたばかりに、おつかいをさぼったことがばれるなんて噺があるが、それだけ上方文化が隆盛を誇り、当時の庶民の生活にどっぷり浸透していたのだろう。
 余談であるが、私は以前、ワッハ上方(大阪府立上方演芸資料館)の「上方亭」(約50席の小演芸場)で、桂吉朝さんの落語をかぶりつきで聞いたときの感動を今も忘れない。生まれて初めて聞いた生の落語は、テレビで見るのとは全然違っていた。落語家とお客さんが醸し出す空気感も、いわゆる噺の「間」も絶妙なのである。大笑いして噴出した私の唾が、吉朝さんのお顔にかかったのではないかと心配したくらい面白かった。(失礼しました!)この日以来、私は落語に目覚め、吉朝さんのおっかけになった。
 ところで、落語や音楽などのライブは、文字どおり生き物だと思う。それらが一旦録音されると、全く別の物になってしまう気がする。例えば、絵画は、後世に引き継がれる限り、いつの時代の人も本物を見て、何かを感じることができるが、言葉や音は、実際にそこにいて聞いた人だけが、そのパワーや臨場感を享受できるのである。また、同じ演目でも日によって感じ方は違うし、一緒に行った友達の感想が私と違うこともある。ライブの感動は、そのときの劇場の雰囲気、受けて一人ひとりの心身の状態等全てが影響し、一期一会の出会いなのである。だからライブの感動を他人に伝えることはとても難しい。
 最近、関西演芸推進協議会では、「商店街出前寄席」を始められた。新聞でも大きく取り上げられたが、私も先日、実際に拝見させていただいて、とても素晴らしい取り組みだと思った。この機会にたくさんの人々が、生の演芸に気軽に親しんでほしいし、大阪の人は、芸へのお目が高いから、若い芸人さん達は、切磋琢磨の場となるのではないかと思う。
演芸場の数が少なくなって、若いお客さんの中には、寄席に行かれたことがない方も多いと思うが、テレビでよく見る落語・漫才のほか、演芸にはマジック、曲芸、漫談、浪曲など幅広いものがあることを知って、間近で見る芸の面白さや奥の深さに触れてほしい。
また、ブームの落語にも、笑わせるものだけでなく、ほろっと心温まるものもたくさんあるし、こうした演題は、かえって若い方に新鮮な感動を与えるのでないだろうか。そうして「よし今度は、寄席に行ってみよう。」と思ってもらえたら、落語ファンの一人として嬉しいかぎりだ。(もちろん、「笑ライブ」にお越しいただけると恐悦至極!)
 それから近年の都市化の波は、ご近所づきあいを希薄にしてしまったが、小さな子ども達も、「出前寄席」を観ながら、近所のおっちゃん、おばちゃんとおしゃべりして、いろんなことを教えてもらうといい。笑い声が響く商店街でご近所づきあいが深まるなんで、想像するだけ明るい気持ちになる。子ども達が、これをきっかけに、将来の上方文化の担い手に育ってくれたらとても喜ばしいことである。
ただ、演者の方々にひとつだけお願いがある。悲しい事件や痛ましいできごとが多い昨今、小さな子ども達も一緒に楽しめるよう、上方本来の気品あふれる本物の芸を見せてあげてほしい。青空の下の舞台ではあるが、何とぞよろしくお願いします。
 演芸ファンのみならず、多くの方々が、上方の地で、脈々と発展してきた芸能・文化に接し、あらためてそれらを大切に守り育ててきた先人に思いを馳せながら、郷土大阪への愛情や誇りを一層深めてもらえたらと願う。
 この「商店街出前寄席」は、新たな文化振興の兆しであるとともに、現代社会における地域コミュニティの再生に一石を投じることになるのではないだろうか。
 さあ、皆さま、ご近所お誘いあわせの上、ライブに行きましょう。

 

 
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